Weingut Christian Klein

Christianさんとヘッフェ

2019年9月8日(日)
モーゼル川中流域の村クレフ。モーゼル川沿いの国道53号線(モーゼルワイン通り)にはホテルやレストラン、ガソリンスタンドなどが並んでいる。そのモーゼル川側にChristian Kleinはある。長期滞在用ホテルも併設しているせいか、ぱっと見ワイナリーとは分からない。看板もないし。呼び鈴を押して1分……。返事なし。倉庫のようなスペースの扉が開いていたので「ハロー!」って言ってみる。すると、「今行くからちょっと待って!」との声。程なく、とても快活そうなChristianさんが奥から出てきた。
Christianさんは、ガイゼンハイムを卒業した後、いくつかのワイナリーで修行をし、2007年にこのワイナリーを設立した。モーゼル地方のワイン生産者は大抵親を継いでいるから、一から自分のワイナリーを立ち上げた彼は珍しい存在だ。
「待ってたよ!どうぞどうぞ」と地下につながる階段に手招きする。降りていくと、やはりそこも倉庫。壁際の棚にはワインがたくさん並べられている。「好みは辛口」と言うと、真ん中のスペースにある作業台にグラスを用意してワインを開けてくれた。定番のリースリングトロッケン。ピリっとした酸が心地よく、力強さを感じる。リースリング特有のフルーティーな香りも華やかな感じ。明るいChristianさんの人柄を反映したよう。次に、クレフの単一畑Steffensbergのブドウから造ったワイン。このリースリングトロッケンは、力強い中にもさらに洗練された感じ。同じシリーズのファインヘルプは甘みは増すが、骨格がしっかりしているためか全く甘ったるさを感じない。むしろ、甘みが優雅さを引き出している。そして、「ちょっと変わったのがあるけど飲んでみる?」とChristianさん。うんうんと頷くと、「バリックに仕込んであるんだ」とのこと。いや、リースリングにバリックなんて飲んだことないし、正直聞いたこともない。Christianさん、まじチャレンジャーだわ。飲んでみると、バリック特有のロースト香というよりも、木の香りが溶け込んでおり、リースリングの味わいといい感じで調和している。樽熟成の効果か、とてもまろやかな口当たり。12ヶ月バリック、その後6ヶ月ステンレス樽で熟成させたとのこと。バリックは新樽ではなく3年ほど経ったもの。「何故かイタリア人には受けるんだよね。」と笑顔で話す。
Christianさんの畑は今は2haと小さいけれど、さらに買い増す予定とのこと。いや、ホント頑張ってるなあ。彼の今後、応援せねば!

試飲したワイン
2018 Riesling trocken
2018 Riesling feinherb
2015 Kröver Steffensberg Riesling Spätlese trocken
2018 Kröver Steffensberg Riesling Spätlese feinherb
2016 QuerKuss Riesling Spätlese trocken

畑面積:2ha
生産量:9,000本/年
上級畑:Kröver Steffensberg
土壌:青色粘板岩
栽培種:100%リースリング
BIO

クリスチャン・クライン醸造所ホームページ

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